微生物(びせいぶつ)で川をきれいにしよう!

微生物って?                    topへ戻る

微生物の大きさを比べてみよう!

 みなさんは、微生物が落ち葉や生ゴミを分解したり、納豆(なっとう)やヨーグルトも微生物の力で作られていることをご存じですか? もし知っていたとしても、空気中に乳酸菌(にゅうさんきん)や納豆菌、酵母菌(こうぼきん)などが飛んでいることや、水をきれいにしようと、川の中で微生物が働いていることには気がついていないと思います。

 もし、川に微生物がすんでいなかったらどうなるでしょう。家庭からの排水(はいすい)が川を汚染(おせん)し、ヘドロがたまって、メダカや蛍(ほたる)、野鳥などがすめなくなり、メタンガスや悪臭(あくしゅう)も発生するドブ川になっているでしょう。本当は、人間と微生物は仲よくしなければいけないのに、わたしたちの台所からみそ汁(しる)や醤油(しょうゆ)、米のとぎ汁などを流したりするので、川の中の微生物がしだいに元気をなくして、最後には死んでしまいます。

微生物を元気にしよう!

 みなさんのお家の冷蔵庫には、ヨーグルトや納豆などがあると思います。今日は、それらを使った微生物を元気にする「えひめAI」という液体(えきたい)を作ってみようと思います。用意するものは、(1).ヨーグルト25g、(2).納豆1粒(つぶ)、(3).パン酵母2g、(4).砂糖(さとう)25g、(5).水道水450ミリリットル、(6).500ミリリットルのペットボトル1個(こ)、(7).35℃の熱帯魚用ヒーターまたは電気あんかです。(夏場は、直射日光(ちょくしゃにっこう)の下で十分です) 作り方は、(1)〜(5)の材料を(6)のペットボトルに入れてよく振(ふ)り混(ま)ぜ、キャップを少しゆるめにして35℃で1週間発酵培養(はっこうばいよう)させます。最初の48時間くらいは酵母菌が炭酸(たんさん)ガスを発生しますので、キャップは必ずゆるめておいてください。1週間後には、乳酸菌や納豆菌、酵母菌が1mlあたり1〜10億個くらいに増えた酸(す)っぱい味のする液体になります。同時に酵素も作られています。(1年以上の保存(ほぞん)が可能(かのう)です)

えひめAIの使い方は?

  1. 夜寝(ね)る前に流し台に、ペットボトルのキャップ1〜2杯(はい)を振りかけておくか、スプレーして翌朝(よくあさ)までおいておきます。そうすると、ヌメリがとれて配管の汚(よご)れも徐々(じょじょ)に分解(ぶんかい)され、悪臭も消えます。
  2. 入浴時に、浴槽(よくそう)に100ミリリットルほど入れて入浴すると湯垢(ゆあか)がとれ、配管の汚れもよく落ち、臭いもなくなります。
  3. 洗濯機(せんたくき)に100ミリリットルほどのえひめAIと洗剤(せんざい)を入れて洗(あら)うと、汗(あせ)くさい汚れがよくとれます。
  4. 生ごみなど、悪臭のするものにスプレーすると、短時間で臭いがなくなり、分解時間も早くなります。
  5. トイレの便器にスプレーしたり、流すと臭いと尿石(にょうせき)がとれ、悪臭が消えます。

どうしてきれいになるの!

 台所や浴室の排水口、便器などには、悪臭を発生する微生物と汚れを分解しようとする微生物がいっしょにすんでいます。ここにえひめAIを使うと、悪臭を発生する微生物は乳酸の働きで中和され、水をきれいにする微生物は、乳酸菌や納豆菌、酵母菌を食べて増殖(ぞうしょく)します。さらに、下水管についた油汚れなどは、酵素パワーで分解されます。一方、下水が流れ込(こ)んだ川の下流には、水をきれいにする微生物が自然に発生します。しかし、微生物のきれいにする能力に限界(げんかい)があり、あまりにも汚い排水が流れ込んでくると分解をすることが不可能になります。そこに、えひめAIが混ざった家庭排水が流れ込むと、川に住む微生物は栄養として取り込み元気になります。

 川の中では、次のような順番で水がきれいになっていきます。

   
ワムシ   ケンミジンコ   ミズミミズ

 [汚水]→[乳酸菌]→[ワムシ]→[ミジンコ]→[ヤゴ]→[水ミミズ]→[稚魚(ちぎょ)]→[小魚]→[大きい魚]と、専門(せんもん)用語でいう食物連鎖(しょくもつれんさ)を繰(く)り返しながら、汚い水をだんだんきれいにしていきます。みなさんが作った乳酸菌などをたくさん含(ふく)むえひめAIは、食物連鎖を促進(そくしん)する微生物の栄養としての働きがあります。友達や家族のみなさんで作り、使ってみてください。きっと、その効果(こうか)に驚(おどろ)かれると思います。

 みなさんは、小学校6年生の時に「地球の秘密(ひみつ)」の原稿(げんこう)を書き上げたその夜に亡(な)くなった、島根県(しまねけん)の坪田愛華(つぼたあいか)ちゃんのことをご存知(ぞんじ)ですか(インターネットや図書館で調べてみてください) 。わたしは、坪田愛華ちゃんの「地球の秘密」を読んで、彼女(かのじょ)の地球に対する思いを何とかしたいと考えて、今回の発明は、あえて特許(とっきょ)出願をしませんでした。環境(かんきょう)に優(やさ)しい資材(しざい)として、みなさんの手で広めていただければ、ミクロの世界の第一歩が、きっと地球をきれいにしてくれると思います。

 おまけの話だけど、水道水で1000〜2000倍にうすめて、野菜や草花に液肥(えきひ)として水代わりに使ってみてください。農家の方から、野菜や果物が甘(あま)くなったとか、たくさん採(と)れるようになったとか、花がきれいに咲(さ)いて土も軟(やわ)らかくなった、などの声が届(とど)いています。学校のプランターで比較(ひかく)実験をして写真で記録したり、味の比較をしてみてください。ただし、欲(よく)ばって濃(こ)いものをたくさんあげると、花や野菜は枯(か)れてしまうので注意しましょう。

保安官からのコメント

旧芝川の調査状況その1

 みなさん、こんにちは。わたしは、公務員として公害や環境問題で県庁(けんちょう)や研究機関で働いてきました。約7年前に、食べ物から作る「えひめAI」という環境に住む微生物の働きを助ける液体を開発しました。今、このえひめAIは、家庭や学校、ボランティアやNPOの方々にも利用され、環境の浄化(じょうか)に役立てていただいております。特徴(とくちょう)は、食材を原料としていることから、安全で安心して使っていただけることと、安くて簡単(かんたん)にできることです。川などの浄化能力のある微生物の餌(えさ)となり、活力を与(あた)えることで水をきれいにする速度が早くなります。えひめAIについて何か質問(しつもん)があれば、なんでもどんどんきいてください。先生だけでなく、世界じゅうの川や微生物を研究している先生たちといっしょに、みなさんの疑問(ぎもん)にお答えします!

旧芝川の調査状況その2

 また、わたしの自宅には、土壌(どじょう)の微生物と川などに住んでいるのと同じ微生物を利用した浄化槽(じょうかそう)を設置(せっち)して、きれいになった水は、水洗トイレで再利用(さいりよう)しています。23年間汚泥(おでい)ゼロが続いており、渇水(かっすい)の時も水の心配がないので大変助かっています。この浄化槽がヒントになって、えひめAIを完成させることに成功しました。不可能と思っていることを解決できるのが科学です。みなさんも、いろんなことをあきらめずに挑戦(ちょうせん)してみてください。



各分野で活躍(かつやく)する「かんきょう保安官」は、さまざまな環境問題に正面から立ち向かっています。
保安官たちの活動を通して、みんなも「地球のためにできること」を考えてみてね!

>>>「環境浄化微生物えひめAI−2の作り方」はこちら
http://www.iri.pref.ehime.jp/iri/です。
問い合わせ先は、
メールはsogabe@ehime-iinet.or.jpまたはsogabeyo@yahoo.co.jp
ファックスは、089-960-1107へお願いします。

そしてみんなの中に、この保安官のバッジをわたすことができる人が早くでてくれることを期待しているよ!

参考HP かんきょう保安官より抜粋 

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